鏡の中の自分は「キメ顔」でした。写真で知った本当の姿
鏡の中の自分と、写真の中の自分
『あれ、私ってこんなに老けてたっけ……?』
先日、お客様からそんなお話を伺いました。
家族旅行で不意に撮られた一枚の写真。
そこに写っていたのは、鏡の前で無意識に作っている【いつもの自分】ではなく、背中が丸まり、どこか老けて見える、客観的な【現実の姿】でした。
私たちは毎日鏡を見ますが、それはあくまで【正面からの自画像】です。
でも、他人の目に映っているのは、歩いている時の姿勢や、椅子に座った時の背中のライン。
自分では見ることのできない【横顔】や【後ろ姿】こそが、実はその人の若々しさや見た目の印象を決めています。
試着室で感じた「ショック」
実は、これは私自身も苦い経験があります。
今から10年ほど前、ショッピングモールの試着室でのことです。
そこは三面鏡になっていて、普段なら直接目にすることのない自分の【背中】がモロに見えました。
『……えっ?』
体のプロとして活動しているはずなのに、そこに映っていたのは、あまりにも貧弱で、たるんだ自分の後ろ姿。
第三者の視点で自分の体を見た時、そのあまりの現実に愕然としました。
言い訳をするなら、この時はワケあって背中のトレーニングが出来なかった期間だったというのもあります。
トレーニングを止めれば筋肉は落ちていきます。
ただ、実際に自分の目で確認するとショックは大きい。
すぐに背中トレを再開して体を作り直しました。

写真を見てショックを受けるのは、あなたが自分の若さや美しさを諦めていない証拠です。
なので、そのくやしいとかショックを受けた感覚を封印して諦めないでくださいね。
その【気づき】は、体を変えるための大切な原動力になります。
実際に私は戒めのためにその試着室で見た自分の背中をありのままに写真で残しました(上の2015年の画像がそれです)
なんか左肩も落ちて姿勢も悪いしね。
ここまでひどいとやる気というかやらなきゃいけないなって気持ちもブチ上がるもんです(笑)
YouTubeダイエットの落とし穴
最近はスマホ一つで、プロの解説動画が無料で見られる便利な時代になりました。
『わざわざ習いに行かなくても、動画で十分』と思う方も多いかもしれません。
ただ、注意しなくてはならないことがあります。
YouTubeの動画では【決してたどり着けないレベル】がある。
実は、私自身も以下のような経験があります。
趣味のスキーでジャンプ(キッカー)に挑戦しようと思った時のことです。
事前にスキー・スノボ系のジャンプを扱っている動画をさまざまなチャンネルから何十回、何百回と見て、ジャンプの基礎知識を学び、頭の中では完璧なイメージが出来上がっていました。
それで、『これだけ知識を入れたんだから、飛べるんじゃないか』と。
ところが、いざ施設で飛んでみると、動画で得た知識はほとんど役に立ちませんでした。
むしろ、施設のスタッフさんからの、ほんの「ひと言、ふた言」のアドバイスがどれほど効果絶大だったのかを身をもって知ります。
『アールからリップにかけて目線はリップの頂点を見続けてください。踏み切ったら空中に行くので目線は着地する所を見る。』
『動作の一つ先の所に目線を向ける。』
『ココで腹圧が抜けたので抜けないように。』
自分のクセや、その瞬間のズレを指摘された瞬間に、YouTubeを何度見ても到達できなかったレベルへ、一瞬でスッと辿り着くことができたんです。
「知識」と「感覚」を繋げるのが、プロの仕事です
なぜ、動画だけではダメだったのか。
それは、動画は【正解の形】を教えてくれても、【今の自分の体がどう動いているか】までは教えてくれないからです。
残念ながら、YouTubeの動画は【エンターテインメント】としての側面が強く、視聴者一人ひとりの骨格やクセまでは見てくれません、当たり前のことですが。
スキーのジャンプ練習の際に強く感じたことです。
トレーニングも全く同じです。
YouTubeの真似をしてスクワットをしても、人によって骨格は違いますから膝の向きも、股関節の硬さも、筋力のバランスも違います。
画面の中の先生は『腰を落として』と言いますが、あなたの腰が今どうなっているかは、画面越しには見てくれません。
パーソナルトレーナーは、あなたの隣でその「ひと言、ふた言」を伝えるためにいると言ってもいい。
『もう少しだけ、つま先を外へ』
『今は、お腹に力を入れるタイミングですよ』
場合によってはミリ単位の修正です。
しかし、そのわずかな修正が、怪我を防ぎ、YouTubeを1ヶ月眺めるよりも確実に、あなたの体を変えていきます。
努力を、最短ルートで結果に変える
大人になると、時間はとても貴重です。
40歳を過ぎてからの体づくりに、歯を食いしばるような根性は必要ありません。
むしろ必要なのは、今の自分の体の現在地を知り、身体を【正しく動かす】ことと、無理なく運動を継続する仕組みを作ることです。
トレーニングは、決して特別なことではありません。
毎日の歯磨きと同じように、一生付き合っていく自分の体をお手入れする、当たり前の習慣です。
独学で遠回りをして体を痛めてしまうのは、あまりにももったいない。
スキーのジャンプで私が感じた『あ、これだ!』というあの瞬間の快感を、ぜひ皆さんにもトレーニングを通じて味わっていただきたいと思っています。
大人のトレーニングは無理せず賢く
プロの目であなたの体のクセを見極め、隣で寄り添いながらフォームを修正していく。
それは、暗闇を闇雲に走るのではなく、最短ルートで目的地へ向かうための【地図】を手に入れるようなものです。
一歩踏み出すあなたを、全力で支えます。
『今さらジムなんて……』と気負う必要はありません。
まずは、あなたの今の体調や、これからどうなりたいか、ゆっくりとお話を聞かせてください。
10年後、20年後も、写真に写る自分や、ふとした瞬間の三面鏡を見て『私、いい感じだな』と微笑んでいられるように。



