スキーって本当に「運動になるの?」
あなたの疑問、実はみんなのモヤモヤかも!
冬が近づくと、テレビやSNSでスキーやスノーボードの映像を目にする機会が増えますよね。
「雪山を滑り降りるって気持ちよさそう!」と思う一方で、こんな疑問が頭をよぎったことはありませんか?
「スキーって、あれって結局どれくらい運動になるんだろう?」
「全身運動とか、有酸素運動効果があるって言うけど、ホントのところどうなの?」
「なんだかんだ言っても、毎日ウォーキングしてる方が体には良いんじゃないの?」
そう、この疑問、実はスキーをする人もしない人も、健康や運動に関心がある人なら誰しもが抱く、普遍的なモヤモヤなんです。
今回は、この「運動になるの?」問題について、ハッキリさせていきましょう!
「スキーは有酸素運動!」…って、ちょっと待った!その認識、正しいようで実は…?
世間ではよく「スキーは全身運動!有酸素運動効果もバッチリ!」なんて耳にすることありませんか。
確かに、雪の上で体を動かすわけですから、全く運動にならないわけがありません。
滑走中は太ももや体幹を使い、バランスを取り、カーブを曲がるたびに足腰に力がかかります。
呼吸も上がり、心臓もドキドキ…これって、まさに有酸素運動のサインじゃないか!と思うでしょう。
…でも、
スキーが趣味のわたくし、年間滑走48回の視点から見た率直な意見を述べます。
ちなみに、一般的なレジャーレベルの人が行く滑走日数は2~3回ではないでしょうか。
仮に毎週1回の割合で行くとしても2月のハイシーズンまでだと8~10回ってところです。
それを踏まえれば滑走日数48回というのはかなりの高回数になります。
なぜ「運動効果を感じにくい」のか? レジャーと運動の“すきま”
実は、多くの人がスキーに対して「あれ?思ったより運動効果を感じないな…」と感じるのには、明確な理由があります。
そして、これはスキーに限らず、他のレジャーにも通じる“あるある”なんです。
1. 「休憩時間」が長い
スキーやスノーボードは、滑っている時間と同じくらいか、それ以上にリフトに乗って休憩している時間が長くありませんか?
むしろ、リフトに乗って景色を眺めたりするのも、雪山の楽しみ方の一つですよね。
有酸素運動の効果を最大限に引き出すには、ある程度の時間、心拍数を高いレベルで維持する「連続的な運動」が不可欠です。
リフトに乗って休憩してしまうと、せっかく上がった心拍数が元に戻ってしまい、トータルでの有酸素運動時間が短くなってしまうんです。
これは、例えばゴルフでカートに乗ったりするのと似ていますよね。
2. 「疲労感」=「運動効果」ではない?
「滑り終わるとクタクタになるから、運動はしてるはず!」
もちろん、スキーは普段使わない筋肉(特に太ももや体幹)を酷使する全身運動です。
だから、筋肉痛になったり、ドッと疲れたりするのは当然。
これは、特定の筋肉に大きな負荷がかかった証拠です。
しかし、この筋肉の疲労感と、心臓や肺が鍛えられる「有酸素運動」としての効果は、必ずしもイコールではありません。
局所的な筋肉が疲れていても、全身の持久力が向上したり、体脂肪が効率的に燃焼されたりするほどの負荷がかかっているかというと、また別の話なのです。
結局どっち? 日常の「積み重ね」 vs. 非日常の「特別な活動」
「だったら、毎日10分でも散歩してる方が、体には良いんじゃないの?」
この疑問は、ズバリ正解です!
健康やダイエットにおいて、有酸素運動の効果は、何よりも「継続性」がカギを握ります。
毎日短時間でもウォーキングを続けることで、心肺機能は着実に向上し、脂肪燃焼にも繋がりやすくなります。
「戦いとは、常に二手三手先を読んで行うものだ…健康もまた、然り!」
一方、年に数回、週末にスキーに行くようなケースでは、その一回の運動量がどんなに多くても、日々の継続的な運動習慣にはかないません。
もちろん、スキーに行った日はその日一日の運動量としては十分かもしれませんが、長期的な体質改善や健康維持を目的とするならば、やはり日々の積み重ねが不可欠なのです。
結論:健康は「毎日の小さな積み重ね」から
スキーは、心肺機能への刺激、全身の筋力アップ、バランス感覚の向上、そして何より大自然の中で過ごすことによる最高の気分転換効果があります。
非日常の体験が生み出すストレス解消効果は計り知れません。
これだけの魅力があるスポーツは、他にそうそうありません。
しかし、純粋に「健康維持」や「体質改善」を目的とするならば、毎日継続できるウォーキングのような、地道な有酸素運動の方が、はるかに効率的で効果的だと言えるでしょう。
「まだだ、まだ終わらんよ!(日々の運動はね)」
「スキーに行って、ついでに運動もできた!」と考えるのは素晴らしいことです。
でも、もしあなたが「体を鍛えたい」「痩せたい」と本気で願うなら、特別なレジャーだけでなく、日々の生活に運動を組み込む「小さな積み重ね」こそが、最も確実な道と勝手に結論付けちゃいます。
今年の冬もスキーを楽しむ方は、ぜひゲレンデで非日常を満喫してください。
そして、健康な体作りのためには、毎日少しずつ体を動かす習慣も、忘れずに大切にしていきましょう。
