57歳でベンチプレス100キロ
ベンチプレス100キロを目指した理由
当店でトレーニングされているお客様が6年の歳月をかけベンチプレス100キロを達成しました。
57歳の男性になります。(以下Yさんとします)
ちなみに、ベンチプレス100キロというのは本人の強い希望があったからです。
イイ体を目指すのであればベンチプレス100キロを目標にするというのはあまりにもリスキーです。
トレーナーをやっている身とすれば、イイ体になるための選択肢は他にも沢山ありますし安全にトレーニングを継続するならベンチプレス100キロに拘るのはあまりにも危険というのは重々承知しています。
ただ、トレーニングのモチベーションというのは千差万別ですからね、何がその人にとって一番のやる気になるのかは人それぞれです。
Yさんの場合、体験パーソナルトレーニングの時のカウンセリングで『長渕剛のファンで彼がベンチプレス100キロを上げたこと』がYさん自身のトレーニングをする上での一番の目標であり強烈なモチベーションとなっているのが分かりましたので、ベンチプレス100キロを上げるためにメニューを組んでいこうと決めました。
ベンチプレス100キロまでの軌跡
ザックリとした出来事を時系列順にするとこんな感じでした↓↓↓
- 2014年3月:初回のトレーニング。ベンチプレス50キロ。Yさんは当店に来る前に某スポーツクラブに入会してクラブのパーソナルトレーニングを2年半ほど受けていました。僕としてはまずは現状のレベルを知るのが目的のセッションになりました。他所である程度トレーニングをしていたというのもあり『思っていたよりも挙がるな』というのが率直な感想でした。ただ、いわゆるベタ寝のフォームでしたので今後はフォームを変えていくことを説明しました。
- 2014年6月19日:ベンチプレス60キロ10回3セット。10回3セットという教科書そのまんまのメニューですが、しっかりとクリアしました。
- 2015年4月2日:ベンチプレス80キロ。ベンチプレスは80キロ~90キロで大きな壁が存在します。最初は順調に記録が伸びていくのですがほとんどの人は停滞する時がきます。それが80キロ~90キロで多い。ちなみに、僕はYさんには敢えてこの壁のことは話しませんでした。
- 2015年4月16日:ベンチプレス82.5キロ。
- 2015年5月7日:ベンチプレス85キロ。
- 2015年5月28日:ベンチプレス87.5キロ。
- 2015年10月1日:ベンチプレス90キロ。80キロ~90キロの壁のことを話さなかったのが影響したのかどうかは分かりませんが87.5キロまではすんなりと(当店でトレーニング開始から1年ちょっとで)クリアしました。87.5キロから半年かけて90キロ台に突入しました。
- 2015年10月22日:ベンチプレス92.5キロ。
- 2016年6月9日:ベンチプレス95キロ。
- 2016年11月10日:ベンチプレス97.5キロ。トレーニング開始から約2年半で97.5キロまで来ました。僕としてはこのまますんなりと100キロクリアするんじゃないかと思っていましたが・・・。
- 2016年11月17日:ベンチプレス100キロ初挑戦。97.5キロに成功してから1週間後の挑戦になりましたが上手くすればクリアできるんじゃないかという淡い期待もありましたけど失敗。ここから長い道のりが始まります。
- 2019年9月:正直、危機感がありました。100キロに初挑戦してから約3年。挑戦する度にことごとく失敗し、その後仕事が忙しくなりトレーニング頻度も月に4回という期間もあり近年ではMaxが90キロ辺りまで落ち込んでいました。『このままでは100キロは無理だ』と思いましたので大きなミーティングをしました。フォームの見直し、サプリメンテーション、トレーニング前のエネルギー補給、トレーニングメニューの組立てなど。考えうる限り全てを見直して『やれることは全てやる』という決意で。
- 2019年12月28日:ベンチプレス95キロ。ミーティングから3ヶ月経って基礎から立て直しをした成果が出ました。95キロを久しぶりに挙上しました。軽く挙げましたし、Yさんにとっても久しぶりに95キロを挙げられたのはかなりの自信回復に繋がったと思います。この日が年内のトレーニング納めでしたのですが、年明けて1月中には100キロイケると確信しました。
- 2020年2月6日:ベンチプレス100キロ達成。2016年11月10日に97.5キロを挙げてから3年半もかかりました。この2.5キロが長かった。途中で心が折れてもおかしくない状況だったと思いますが、100キロを挙げられたのは諦めずにトレーニングを『継続』していたからだと思います。
最後にひと言
ベンチプレス100キロというのは本人の強い希望もありましたしトレーニングのモチベーションというのは人それぞれ違いますから、それを踏まえてとことん付き合いました。
トレーナーとしてはケガもなく無事に100キロを挙げられる所まで導けましたのでホッとしています。
僕のことで恐縮なのですが、僕もかなり昔になりますがベンチプレス100キロを初めて挙げた時があったわけです。
ただ、僕の100キロ挙上はどさくさに紛れて挙げた感じだったので感動的ではなかったんです。
それがYさんはベンチプレス100キロへのこだわりとか純度が全く違いましたので、100キロを挙げた時の感動が自分の時に比べて桁違いに強烈でした。
僕のベンチプレス100キロは淡々とした感じでしたのであの時に感動できなかった分を自分のことのように堪能させて頂きました。
便乗感動です(笑)
で、最後にひと言。
ベンチプレスと言ってもバーをちょこちょこしか動かさないパーシャルなやつとか、お尻を持ち上げてバーをお腹で受けるようなやつとか、世には『それ反則でしょ』みたいなベンチプレスをしている人も無きにしも非ずです。
Yさんがおこなったベンチプレスは下記の通りです。
- バーを胸まで下ろす
- 胸でバウンドさせない
- お尻がベンチから浮かない
- グリップ幅は81センチラインに薬指