フィットネス業界の闇を語る

インストラクターはインスタントで作れます

僕は今から遡ること19年前の2003年にフィットネス業界に足を踏み入れました。

それまではフィットネスとは全く関係のない仕事をしていましたので、フィットネスに関してはずぶの素人でした。

ただのトレーニング愛好家でした。

なので、専門的な知識を得るために資格取得をしようと決め、そのための勉強と実務経験を積むためにスポーツクラブで働くことになりました。

その時に、スポーツクラブの責任者が言っていたことなんですが、フィットネス業界で働く人のことを非常に的確に表現した言葉があります。

『うちは即席でインストラクターを作るようなことはしたくない』

【即席】を英語にすれば【インスタント】

インスタントとインストラクターの造語でインスタントラクター

『このインスタントラクターがこの業界には多い』

即席めん

実際に働いていればその業界の内部を見ることになりますから、確かにインストラクターではなくインスタントラクターが多いと思います。

インストラクターの業務に【運動指導】があります。

お客様目線で見ればこの【運動指導】がインストラクターのメイン業務に映るかと思います。

が、実際には【運動指導】はインストラクターの業務の1つに過ぎません。

インストラクターの業務の7~8割は雑務っていうんですかね?

例えば・・・

インストラクターの業務のおそらく5割は清掃業務です。

とか・・・

など。

メイン業務に見える運動指導は1~2割程度です。

インストラクターに多いのがスポーツクラブ近隣の大学生アルバイトですし、長くても4年以内には辞めていきますから、即席でインストラクターを育てざるを得ないわけです。

トレーニングマシンの使い方の説明、マニュアル化した運動プログラムの提供、せいぜいこのぐらいのレベルの知識しかないというのが現実です。

パーソナルトレーナーに資格は要らない

実際にインストラクターをやってみてすぐに思うわけです。

『もっと、運動指導がしたい・・・』

自分の知識や経験を活かしてダイエットに苦しんでいる人や体型に悩んでいる人を救いたいと思うわけですよ。

今なら運動指導がメインのパーソナルトレーナーという職業が確立しておりますが、2003年の頃にパーソナルトレーナーなんてものは日本ではまだ数人だったと思います。僕の周りには一人もいませんでした。

ところがです、2022年は当時とは状況が異なります。

マンツーマンでトレーニングを教わりたい人の数も桁違いに増えました。

それに伴ってパーソナルトレーニングジムの数も桁違いに増えたんです。

当然、パーソナルトレーナーの数も桁違いに増えました。

で、このパーソナルトレーナーなんですが、○○の資格を持っていないとなれない・・・・ということはありません。

無資格でなれます。

極端な話、パーソナルトレーナーになりたいと思って『俺、パーソナルトレーナーになる』と宣言すればその日の内にもなることが出来るんです。

インスタントラクターどころの話ではありません。

運動指導を専門にするパーソナルトレーナーというものは無資格でなれるんです。

僕自身は、パーソナルトレーナーという仕事に誇りを持っています。

誰にでもできる仕事ではないと考えていますのでやりがいもあります。

ただ残念なことにそういう風に考えていない人間もいるのは事実です。

無資格でも知識があってクライアントを成功まで導ける人ならいいのですが、素人にちょっと毛が生えたようななんちゃってトレーナーもいるので注意が必要です。

先ほどパーソナルトレーナーという職業が確立していると申しましたが、成熟度で言ったらまだまだ出来たてほやほやの職種ですし、トレーナーの教育も基本的には個々の裁量でおこなっているというのが現状です。

そうは言ってもお客様の立場からしたらマンツーマンで指導を行うパーソナルトレーニングはお金もかかりますから、やはり知識が豊富な専門家に教わりたいですよね。

その辺りを見分ける『眼』を持っていないと良いトレーナーに巡りあわない可能性もあります。

一般の方がトレーナーのレベルを判断するのも難しいのですが、最近のパーソナルトレーニングジムは体験パーソナルトレーニングを実施していますから、いくつか体験パーソナルトレーニングを受けてみて『ここだな』と感じた所に決めるのも一つの方法です。

選択肢が増えてきたというのがお客様の立場からするとメリットになってます。

広告