お客様にふれる?ふれない?
パーソナルトレーナーという職種は少なからずお客様の体にふれることがあります。
例えば、ペアストレッチの時やフォームを矯正する際やどこの筋肉を使うのかを実際に触れて意識してもらう際など。
トレーナーによって意見が割れることがあります。
- 積極的にお客様にふれることを推奨するトレーナー。
- リスクヘッジとして極力お客様にはふれないよう推奨するトレーナー。
それぞれ理由があってのことになります。各々の理由は下記の通りです。これは僕が実際に聞いた話になります。
積極的にお客様にふれることを推奨するトレーナーの理由は
実際にふれることでそこから得られる情報は見ただけでは得られないものになりますから、おそれずに積極的にふれた方がいい。
リスクヘッジとして極力お客様にはふれないよう推奨するトレーナーの理由は
トレーナーがお客様にふれて仮にセクハラなどで訴えられたら確実に負ける。そんなリスクは回避できるものは極力回避すべきこと。
僕の考えは・・・
どっちが良い悪いの話ではないです。どちらの意見も正しいことです。
僕の考えとしては、お客様に『ふれる?』『ふれない?』の二択ならふれるです。
やはりふれることで得られる情報量の多さは見ているだけだと分からない部分まで教えてくれるんです。
百聞は一見に如かずという諺がありますが、百見は一触に如かずです。
ただし、なんでもかんでも積極的にふれることはしません。
まず、お客様との信頼関係が築けていない場合はふれません。信頼関係の度合いによってふれることになります。
信頼関係の度合いと言っても数値で確認できるものでもないので難しい問題でもあります。
こんなことがありました。
もう10年近く前のことですが、あるお客様の指導中にバランスボールを使用してペルビックチルト(骨盤を動かす)をしていました。
このお客様は体に触られることに抵抗があると思っていたので口頭での説明と実演で今まで一切触れずに指導をしていました。
そして、2回目か3回目のセッション時に『意識するのはココの筋肉になります』と口頭で説明をしようとしたら『(どこか)ふれて教えてください』との申し出があって『ああ、(ふれて)いいんだ』と思ったことがありました。
この場合は、僕の方が慎重になってふれずにいてお客様の方からOKが出た形ですが、この逆のケースになると危険です。
それだけ信頼の度合いを測るのは難しいということです。慎重に対応するのがよろしいかと思います。
あと実際にお客様の体にふれる際にどのようにふれるかが重要なことになります。
以前お世話になったスポーツクラブの責任者の方が言っていたことなんですが上手い表現をするなと思ったのでそれ以来ずっとそれを意識しています。
『チョコレートを持つようにふれる』
チョコレートってベタベタさわっていると溶けてきますよね。お客様もベタベタさわられると不快な気持ちになります。
チョコレートが溶けないような感覚でさわるとお客様に不快感を与えない。
以上が僕が考えていることになります。