スポーツは気持ちが8割

小学校の運動会での思い出

地域にもよるかもしれませんが、僕が小学生の頃は運動会が1年に2回開催されてました。

【春の運動会】【秋の大運動会】という感じです。

【春の運動会】は徒競走とリレーのみ。

【秋の大運動会】は徒競走、リレー、組体操とか遊戯など。

現在の運動会は午前中には終了するようにプログラムされていますが、当時の秋の大運動会は1日がかりで催す大規模なものでした。

レジャーシートを敷いてお酒を飲みながら応援してる保護者もいたような気がします。

良くも悪くもそこは昭和チックな感じです。

勉強よりも運動が得意な子が輝けるイベントが年に2回もあった時代です。

僕も勉強よりも運動が好きな少年でしたから運動会の日には『今日は俺が活躍する日だ』という気持ちで登校してました(笑)

特に力を入れて臨んだのが【徒競走】です。

小学校2年生か3年生の時の徒競走
※小学2年生か3年生の時の徒競走 赤のハチマキが筆者

小学生男子にとって【足の速さ】というのは、【勉強ができる】【おもしろい】【ケンカが強い】と並びヒエラルキーの頂点に君臨することと同意の要素ですからね。

人気とかモテに直結する重要なことになります(笑)

実際に小学生の時に徒競走で1位になれなかったのは1回のみでした。

小学生時代の栄光(?)ではありますが、1位になった時のことはもう記憶に残ってないです。

もう40年以上も前のことですからね、どういう感じでゴールしたのかとかを思い出そうとしても頭の中で映像として再生されないです。

実際に古いアルバムから運動会の時の写真を探し出して見てみても『こんなこともあったのかな、う~ん?』って感じですからね。

ですが、

1位になれなかった時のことはハッキリと昨日の事のように映像として思い出せます。

一緒に走ったメンバーの名前から、ゴールした後に言われた言葉、呆然としてる時に駆けつけて来てくれた人たちの言動まで全てが鮮明に思い出せます。

スタートして早々に先頭に抜け出して勝ちを確信しました。

ちょうどコーナーに差し掛かる手前で観覧席から知ってる子からの声援があったんです。

勝ちは確信してたのですがぶっちぎって勝ってやろうとギアを上げた瞬間です。

2番目に走っているN君の足が僕の足に引っかかって二人とも転倒しました。

すぐに起き上がって走ったのですが、転倒してる間に3番目4番目の子らに抜かれて3位に・・・コーナーの手前だったから『巻き返してやる』という気持ちで追いかけましたが2mぐらいの差は走れども走れども縮まらず3位でゴール。

ゴール後に、3番目から1位になったT君に『お前ら(1位2位)がコケてくれてたお陰で1位になれたわ。』というのを呆然としながら聞いてました。

この後、医務室代わりのテントで擦りむいた膝の消毒をして、足を引っかけてしまったN君から謝罪されたりしましたが心は此処にあらずという感じで・・・。

呆然自失とはこういうことかと言う感じです。

負けた悔しさもありますけど、もうどうにもならない訳だし、恥ずかしい気持ちもあり・・・。

膝も痛いしトボトボと歩いてたら4年生の時の担任の先生が駆けつけてきてくれて『この後のリレーどうするんだ?』と。

気持ちも沈んでるし膝も痛いし、リレーは棄権しようかなと考えていた最中でした。

ただ、これで棄権すると逃げてるような気がしてためらってたのも確か。

そんな時に第三者から客観的に『リレーどうする?』と聞かれて答えが決まりました。

『出ます』

『悔しい気持ちはリレーで取り返せ!』と発破をかけられてリレーの第一走者を走りました。

スポーツは気持ちが8割

上記の話ですが、僕が小5の時の秋の大運動会での出来事です。

小5まで徒競走で負けなしでしたが、1回の敗北で自信が根こそぎ無くなりました。

何ならアクシデントでの敗北なので自分には落ち度が無いような負けでしたが、本当に自信喪失しました。

この後のリレーで運良く第一走者だったので1位で繋げられれば良いなと思って走りました。

結果的に1位でバトンを渡せて『やっぱり俺は速かった』と思ってホッとして一応安心したのを覚えています。

ちなみに、徒競走の悔しさは1mmも晴れませんでした。

で、時は半年ほど流れ、次の運動会での徒競走までは『もしかしたらまた負けるかも?』『いや俺は速いから大丈夫』こんな気持ちが混在してたんですよね。

そんな気持ちで臨んだ運動会で1位でゴールして完全に自信が回復しました。

長々と述べてきましたけど、運動とかスポーツは『自分には出来る!』という強い気持ちが心の根底にあってこそ可能なものだと思います。

例えば鉄棒で【逆上がり】もいきなりやらされたら難しいですよね。

運動神経のいい子なら出来ると思いますけど、多分ほとんどの人は初見では出来ないんじゃないですか?

ただクラスの大半の子が難なく出来るようになるから『きっと自分にも出来るはず』と思ってチャレンジすると出来る。

まず、気持ちで『出来る!』という自信があるからこそ可能なことなんです。

運動とかスポーツでは気持ちが8割は占めると思います。

それで、気持ちとかメンタルはちょっとしたことで揺れ動きます。

1回の敗北や失敗で自信喪失することもありますし、逆に1回の勝利とか成功体験で自信を付けることもあります。

現在はジュニアスポーツが僕らの時代と比べて比較にならないぐらい盛んにおこなわれています。

子供たちにとって保護者や監督やコーチの発言というのは絶大なる影響を及ぼします。

自信を失いかけている子供に追い打ちをかけるようなキツイ言葉をかけるシーンなどを見ると心が痛みます。

下手な指導なんかをするくらいならただひたすら褒めるだけの方が何億倍もマシです。

運動指導者やトレーナーの発言というのは選手や生徒のメンタルに多大なる影響を及ぼします。

選手のパフォーマンスを最大限に発揮させたいなら、選手に自信を持たせること『自分なら出来る!』と思えるように導いていくのが指導者と呼ばれる者の最低限の資質かと思います。

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